機械学習で未来のレートを予測できるか(第九弾)

第8弾で検証した機械学習(AI)の改善版です。
初めてこの記事を読む方は先に「最新の機械学習EAの概要」を読むことをお勧めしています。具体的な機械学習のロジックを知りたい方はこのままお読みください。
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第7弾検証の逆説になりますが、直近の期間まで学習すると、バックテスト期間が短くなるため、バックテスト期間だけに最適化する可能性が高まります。
事実、第6弾までの2011年~2016年で学習したモデルと、第7弾で2014年~2019年で学習したモデルで2021年1月~3月の取引結果を比べると、下記の通り2011年~2016年のモデルの方が圧倒的に良い結果となりました。

  • 2011年~2016年で学習した60分モデル:+100pip
  • 2014年~2019年で学習した60分モデル:-33pip

そこで第7弾と8弾の改善内容(期間変更を除く)を加えて、2011年~2016年の期間で学習し直します。
さらに学習に使っている150個の特徴量の全てを見える化して、利用する特徴量の最適化も行います。

機械学習(AI)に利用する全ての特徴量の見える化

改善のポイント

  • 学習期間を2011年~2016年に戻し、「第7弾のレートの100pip以下の残す」「第8弾の予測確率の騙し軽減」等の改善内容を入れ込み
  • 機械学習ロジックをHGBTから類似のLightGBMに変更して、特徴量を見える化する
    (HGBTの方が学習が高速である反面、特徴量の強さが分からないため)

改善の詳細

 下記のようなイメージで各特徴量がBuyとSellどちらにどのくらい影響しているのを見える化しました。
 (一部抜粋)

 上記結果をもとに改善した内容をPICKUPで記載します。
  • 移動平均などは長期の方が効きが良いため、さらに長期の特徴量を追加
  • 標準偏差が効きすぎて取引タイミングに偏りが出ていたため、標準偏差の特徴量をいくつか削除
  • 時間はUTC時間ではなく、夏冬時間を加味したMT4時間に変換
検証の結果
 EURUSDの5分、15分、60分全てにおいて、非常に安定した結果となりました。

<5分モデルの2017年1月~2021年2月バックテスト>
  • 獲得Pips:2,356pip
  • プロフィットファクター: 1.94
  • 取引回数: 1499
  • 勝率 : 68.1%

<15分モデルの2017年1月~2021年2月バックテスト>
  • 獲得Pips:2,441pip
  • プロフィットファクター: 1.65
  • 取引回数: 1106
  • 勝率 : 64.6%

<60分モデルの2017年1月~2021年2月バックテスト>
  • 獲得Pips:2,713pip
  • プロフィットファクター: 1.73
  • 取引回数: 941
  • 勝率 : 63.9%

検証の考察

  • 4年以上と十分に長い期間で、取引回数も1000回前後あるため、バックテスト期間だけに最適化している可能性は低いと考えられます。
  • 3つのモデルを比べると特に5分モデルはどの期間も完全に右肩上がりで非常に安定しています。さらに2009年2010年の10年以上前のデータでバックテストをしても右肩上がりで大勝の結果となりましたので、かなり期待が持てます。
  • 一方で60分モデルだけは、第6弾までの旧バージョン(ver10)の方がよい結果となりました。閾値確率を上げて取引回数を減らすと今回の方がよい結果となるので、長期的にどちらがよいのかは判断が付きづらいです。しばらくは本番で両方並行稼働して、追加検証してみます。
<ver10の60分モデルの2017年1月~2021年2月バックテスト>
※2020年12月にEA停止を推奨しましたが、その後の4か月で+300pip勝ってしまいました。。
  • 獲得Pips:4,779pip
  • プロフィットファクター: 1.77
  • 取引回数: 1576
  • 勝率 : 65.6%

    実際の取引結果

    2021年4月の1か月で、20勝4敗、71.6Pip獲得と非常によい結果になりました。
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